3年目のヨコハマ保活

3年続いた保活が2021年に終了しました。2年目からは激戦区港北に突入し、とりあえず終了しました。

閑話休題22 市民の声から 横浜市の上の子幼稚園児の場合、きょうだい加点はある?

横浜市のいわゆるお客様の声的コーナーでは、時々保育園のランクや点数について取り上げられていて、なるほどこうだったのかと思うことがあります。

今回幼稚園児のきょうだい児の保育園入園について横浜市の回答が載っていたので、少し解説したいと思います。

横浜市 市民局 広聴相談課 「市民の声」の公表(詳細)

 

投稿者は上の子が幼稚園に通っていて、下の子が幼稚園併設の保育園に申請をする際に加点が全くつかないことについて(保育園の同園きょうだい児の加点を非常に高く設定し、待機児童対策として幼稚園での預かり保育を推進する横浜市の立場から)不公平感があると書いています。

 

横浜市は加点されないことについて、幼稚園が利用調整の対象施設ではないことから現状では困難と回答しています。

 

まあそうだろうな、とさらっと読んでしまいそうになりますが、引っ掛かる点が2点あります。

 

お行儀は良くないが加点は狙える

引っかかる点の1点目は、上の子についても受入枠が0人か入園に高ランクが必要な保育園に利用申請して保留となれば、下の子と上の子に調整指数3点が加点され審査されることです。

制度上は加点なしですが、4月の二次利用調整の3歳枠がポツポツ発生していることから考えると実際には併願からの保育園保留や辞退で加点を得ている人はそれなりにいると思われます。投稿者が上の子を保育園に行かせたい訳ではない場合、横浜市からこの方法を伝えることはあり得ず、この点黙殺されているのは仕方ないですが、上の子について真面目に申請しなかった人には不利な制度にはなっている状況です。

8/12 このきょうだい同時申請戦略には一点だけ落とし穴があることが判明しました。ここで言う上の子が申込時点で既に幼稚園児で、かつ更に上に小学生がいる場合、施設利用の給付認定が1号から2号に切り替わるので、保留期間中の幼稚園の利用料に第二子減免が適用されなくなるというバグがあるというのです。なお認定こども園に関してはこのバグは発生しません。

https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/gyosei-kansa/jorei/gyose/fufuku/shori/syorijokyou.files/0033_20190307.pdf

 

認定こども園なら幼稚園部分利用でも下の子はランクアップする

2点目は横浜市が優先入所を困難とする理由を利用調整対象施設ではないから、としていることです。しかしこれは幼稚園ならどこでも加点がないという意味ではないと思われます。

 

昨年青葉区のホームページには以下のようなQAが掲載されていました。

認定こども園について
Q:上の子が認定こども園幼稚園部分に通っています。下の子が同じ認定こども園保育所部分)を申請する場合、加点はありますか。
A:1号認定を受けて認定こども園(教育利用)を利用中の方が、保護者の就労等により保育が必要になり、下のお子さんが同じ認定こども園(保育利用)の利用を希望する場合、利用調整の対象となり、その際はランクアップされます。

保育所入所よくある質問~令和2年度入所版~ 横浜市青葉区

※ 今は年度更新のためか見られなくなっていますので、ウェブアーカイブサイトへのリンクを置いておきます。

 

認定こども園の幼稚園部分であれば「ランクアップされます」とはっきり書いてあるので、利用調整対象施設と同一のものとして、在園児きょうだいの加点と同等のものが得られると思われます。

 

わざわざ保育園を併設しておきながら認定こども園化していない幼稚園(運営は違うが単に隣り合っているという意味?小規模保育併設?)を移行すべきなのか、利用調整基準を変えるべきなのか(幼稚園きょうだいを優先するのか、横浜市が特異なほど強い設定としている同園きょうだいの優先順位を落とすのかのか。後者に見直されると一揆が起こりかねない)わかりませんが、不公平感は確かにあるというか、認定こども園の万能感が高いというか。

幼稚園にニーズの高まっている保育機能を持たせるために、認定こども園に人気が出るような仕組みとしているのかもしれませんね。

 

認定こども園については、近くになかったので今まで調べたことがありませんでした。幼稚園も同様で今も聞き齧りの情報しか知りません。しかしながら子どもを預けながら2人目3人目を考えるのであれば、幼稚園もこども園も保育園も制度を一通り知っておくに越したことはないと感じる話でした。

 

年度限定保育のよくあるご質問https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/hoiku-yoji/shisetsu/nendogenteihoiku.files/0096_20210127.pdfの8問目(これも上の子預けて下の子産まれた場合の想定問答)を見た時にも感じたのですが、子ども子育て支援制度は保活者にかなり高度な読解力を求めています。

上記の8問目は4問目もしっかり読んでいなければ、育休中に年度途中の認可に決まってしまい、翌年4月ではなく即時に復職を求められてしまう可能性についても示唆していることに気がつきにくいので危険です(この場合、育休延長可能にチェックをして申請するか、下の子を出産即申請し、同園のみ内定を希望に変更しておけば高確率で回避できます)。

選択肢の豊かな、恵まれた人ほど調べないと損した気持ちになりそうです。幼稚園も認定こども園も近所になくて良かった…!(負け惜しみ)

 

この記事を書くために、川崎市大田区あたりの認定こども園QAや利用調整基準を探したのですが、まず大田区認定こども園がなく、川崎市は在園児きょうだいの優先度が待機加点や認可外加点を下回る程度でカルチャーショックを受けました。

横浜市の在園児きょうだいはひとり親を上回り、その上転園であっても減点されないので、他の自治体にお住まいの方からはかなり異質なのでしょうね。