わかりやすく説明する能力がないのに解説記事を書く暴挙にでています。
さて保活における認可外加点は様々な自治体に設けられていますが、その地位は様々です。
大別すると、育休からの復職と認可外加点が同じレベルでどちらかしか適用を受けられず、現在就業先がない人が就業中の人と同じレベルに立つための通過点に過ぎない加点として設定している自治体や、そうではなく育休からの復職勢の横並びから一歩抜きん出るための加点として設定している自治体に分かれます。後者が多い印象です。
横浜市は後者で、短時間就労などアルファベットのランクが低い層は認可外加点を得てもフルタイム就労を上回ることはないのですが、激戦地域のフルタイム同士が戦う中で所得順から一歩抜き出る手立てとして使うことができる制度です。
ここまでは、保活で真面目に書類を読む前の方でもなんとなく知っているのではないでしょうか。
では、横浜市の認可外加点が3段階(正確には2023年度までは4段階)あるのは知っているでしょうか。
そして、認可外加点はここ2年で2回の改正があり、また今年3年連続での改正が予定されているので、保活の先輩の話を鵜呑みにしてはいけないというのは知っているでしょうか。
加点の対象サービスも、要件も変わっているので、基本的にネットで知った横浜市の認可外加点に関する知識は捨てて下さい。ここで読んだことも2023.6現在の情報と割り切り、基本的には区役所に聞いてください。すでに6、7月の保活コンシェルジュを予約したあなた、加点について聞くのは諦めてください。多分、改正案のパブコメすら始まっていないので、来年4月の加点はしばらく回答可能範囲外である可能性が高いです。
さて説明を始める前にここで言う認可外の範囲をお伝えします。ここでは、認可を受けずに届出のみで営業する認可外のほか、利用調整を経ないで利用できる幼稚園や一時保育(認可園が実施するもの含む)、年度限定保育も含んで解説します。
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1点 横浜保育室からの転園(移行年度の4月除く)と年度限定保育からの途中転園
認可外加点の中でも最も軽い加点です。横浜保育室や年度限定保育を利用するには原則給付認定が必要なので、例えば就労就学妊娠介護障害などがなく求職もしていないと入れません。
日吉綱島エリアの皆さんは、これを有利な加点とは考えないでしょう。でも横浜保育室や年度限定保育には他に最高レベルの加点を得られるケースがあり、そちらの加点を狙う方は少なくないはずです。
他のエリアでそこまで厳しくない環境で競争率の少ない年齢であれば十分機能しますが、厳しくないエリアに果たして横浜保育室が残っているのでしょうか。次に説明する加点3点対象サービスより劣後しているので、この設定は認可外加点の中では減点として作用していそうです。
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3点 スタンダードな認可外加点
横浜保育室と年度限定保育以外の認可外は全て対象です。今は親戚に預けるのだけが除外要件ですが、以前は一時保育を対象外としていました。2023年4月入園から現行基準です。当ブログも含め古い人の言うこと、書かれていることは無視です。
週4日以上の利用が要件ですが、これは、2024年4月入園から月64時間以上に変わる見込みです。したがってこの加点については、誰も信じてはならぬ状況です。
そして、この加点の凄みは、給付認定を受けている必要がないことにあります。つまり仕事も勉強も介護も求職も何もしていなくてもただただ規定時間預けていればオッケーです。きっと、横浜市から配られたクーポンはじめてのおあずかり券 横浜市を9月に週4で1時間使って認可外加点を得られることのないよう所要の改正を行ったのでしょう。要件には有償でとあるので全てクーポンを充当することはそもそも出来なかったとは思いますが。64時間のうち24時間をクーポンで賄っていいかは区役所に聞いてください。ただ先に述べたとおり区役所もまだわからない可能性は高いのですが。
2023.6.22追記 なお、子育てサポートも別途8時間クーポンがあるそうです。横浜子育てサポートシステムとは 横浜市子育てサポートは我が家では使ったことはないのですが、自宅に人を入れるのに抵抗がある場合、短時間なら子育て支援拠点などでサポーターの方に遊ばせていてもらうという預け方もあると聞いたことがあります。
クーポンは0歳児しか配布されず、7月から利用可能だそうなので一応言及しますが、どのサービスにしろ哺乳瓶を受け付けない場合はほんの短時間しか預けられないので、ご注意ください。0歳児で入れたい場合、生まれた時から勝手に保活は始まっているのです…。
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5点 年度限定終了後の4月転園(ただし2024年4月この区分は消える見込み)
消えます。消えて次のもっと高得点になります。なのでやはり誰の言うことも信じてはいけません。何なら今現在も横浜市のWEBページにですら2024.4月の入園については5点だと書いてあります。横浜市ですら信じてはいけません。https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/hoiku-yoji/shisetsu/nendogenteihoiku.files/0162_20230208.pdf
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ランク1つ引き上げかつ5点 横浜保育室卒園または移行による4月転園、2024年4月からは年度限定からの4月転園も
さて、最初に書いたとおり、原則として認可外加点は同レベル間で一歩抜きん出るための技であり、高属性を抜かせるほどの威力はないので、同じフルタイムであれば1人目家庭が未就学児複数家庭に優先されることはまずないのですが、この加点だけは逆転の目を秘めています。
というのも、在園児きょうだい(2024.4以降はきょうだい同時申請も)はランク1引き上げかつ4点なので、この加点があれば1点逆転することが可能なのです。また、Bランク家庭もAランク1人目家庭より高得点となります。
最初に1点で旨みが少ないと書いた2サービスですが、このような使い方があるのです。
ただし、卒園加点については利用調整を経て入園する小規模と認可乳児園、家庭的保育事業の卒園もこの加点の対象となってくるのでこれらのサービスが多い地域で、翌年度の3歳児クラス入園を狙う場合は割とライバルは多いことを認識して、希望園数を下手に減らさないようにしてください。
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最後に
大事なことですが、基本的に4月1次利用調整は前年9月末基準で判定されるので、下記の認可外加点については9月に要件を満たしていないと加点対象外になります。しかも9月までに確定した利用調整基準が公表される可能性は少ない状況です。昨年の改正のパブコメの結果公示は9/12で、確定した利用調整基準は10月の利用案内配布時に初めて公表されました。
狙って加点を取りに行こうとする皆さん、今年は誰も何も教えてくれないものと思って頑張りましょう。
下手に周囲を信じると、逆に泣きをみるかもしれない…という状況をご理解いただければ記事を書いた甲斐があります。
詳しくは下記の記事のリンク先PDFを読んでください(記事は読まなくて大丈夫です。)。私の勘では、これだけが2024年4月認可外加点保活の唯一の手掛かりです。