3年目のヨコハマ保活

3年続いた保活が2021年に終了しました。2年目からは激戦区港北に突入し、とりあえず終了しました。

2024年4月入園から適用の利用調整基準(入園の優先順位のランク付の基準)のパブコメ結果でました。

例によってまだ読んでいませんが、更新されていたので投稿します。

18件のご意見…川崎市に比べて少ないのですが、横浜市パブコメの周知方法に問題があるんでしょうか。

 

ponpn.hatenablog.com

 

令和6年4月入所に向けた「横浜市給付認定及び利用調整に関する基準」の一部改正について(意見公募結果) 横浜市

 

気になるポイントは以下2点です。

 

  • 在園児きょうだいの同園率は8割、そんなに低いのになぜ同時申請と同列にした…

今回のパブコメ結果には以下の情報がありました。

既にきょうだいが利用している保育所等への利用申請は、約8割の方が同園に決定しているところですが、改正後の動向も見ながら、引き続き検討してまいります。

それでは児童福祉審議会に報告されたタスクフォースの分析結果を思い出してみましょう。

きょうだい児は、ランクや利用調整指数が上がる仕組みとなっているにも関わらず、令和3年4月時点のきょうだいでの利用者の1割 は、きょうだい同士で競合したため、同一の園を利用できていない状況であり、

 

ponpn.hatenablog.com

 

きょうだい入所には2パターンあり、上の子はすでに入所していて、下の子だけ申請するパターンときょうだい同時のパターンです。

今回のパブコメによると、下の子だけ申請パターンでは8割が同園利用、ということは2割が別園か保留になったということです。

そして2021年4月時点では、2パターン合計できょうだいで1割が別園の状況になっているということです。(片方が保留のケースはおそらくカウントしていません。)

ということはきょうだい同時申請の方が元々同園利用率が高いか同程度という可能性があるわけです。

 

もしそうではない可能性があるとするときょうだい同士で競合した訳ではないけど別園や保留になった(元のランクがBランク以下)層がめちゃくちゃ多いということなのですが、もしそうならそれを隠して「きょうだい児は、ランクや利用調整指数が上がる仕組みとなっているにも関わらず…」という文脈できょうだい同士で競合して別園になった割合を書いたりはしないと思います(ランク等が上がる仕組みになっているにも関わらず、競合したことで2割が保留になっている、とか復職後に勤務時間が短くなったことでランクが下がり2割が同一園を利用できていない、とか書く気がします。)。

 

やっぱりこの改正はきょうだい同士でより殺し合わせているだけなのでは…。在園児の同園決定率が99パーとかなら、同じくらいあげてあげようというのはわかるのですが、8割と、思ったより低いのでちょっと引きました。パブコメの意見の人数といい、この危険な改正をほとんどの在園児保護者は知らないのではないでしょうか。

 

  • 在園児は転園申請推奨?

在園しているきょうだい児も転園申請はランクアップ対象になる、と下記のように書かれています。それはそのとおりですが。

転園申請も対象となります。そのため、きょうだいが既に利用している場合であっても、転園申請により同時申請をすることで、きょうだい揃えの選択肢を増やすことは可能となります。

この場合、仮に今の園に転園申請できても今の既得権を一度放棄して同時申請児と同じ土俵で利用調整されるということのような気がします。

下の子が在園児の園に決まる状況でも上の子がアウトになると上の子は転園申請しない方がよかったね、となりうる(特に下の子が0歳だと上の子の方が競争が激しいことは容易に想像)ので、保育士や育休退園上がりに掻っ攫われないよう上の子の在園している園への転園申請を3ランクアップくらいしてもらわないと在園児親はやっていられないと思うのです。

私が以前書いた今いる園を第一希望として転園申請…というのは空き枠扱いにされずに在園キープできるならという意味だったのですが、この回答の感じだと在園児の既得権益は一切認めないという中々破壊的な運用かもしれません。多胎児のきょうだい同時申請に対する優位性廃止といい、中々すごいというか、パブコメの意見のとおりなぜ育休退園だけ優位性が保たれたのか本当に謎です。

 

在園児家庭にはこの辺の運用をよく確認した上で申請を検討することをおすすめします。改正後のものを見る限り8/30付で改正は確定しているようなので、区役所などへの質問も可能だと思います。

 

それにしても横浜市の在園児最強神話はこれで終わったと思っていたのですが、元々大して同じ園には入れていなかったんですね。そんな神話はなかった。

 

2023.9.10追記

下記の市民の声によると、今回の改正には上の子が連携園に優先入所で進級するタイミングで下の子を入園させる場合にも有効ということで、そうなると、一次利用調整で上の子が内定した園に二次利用調整で下の子が希望を出す場合も有効ということでしょうか。

毎年書いていますが、一次でどこか内定しても二次できょうだい同園にするための転園申請は可能ですが、一次の結果がわかってから二次の締切までは日数が少ないので気をつけてください。

横浜市 市民局 広聴相談課 「市民の声」の公表(詳細)

ご指摘いただきましたとおり、小規模保育事業等を卒園するお子様が連携施設に先行して内定し、同じ4月利用開始の申請において他のきょうだいが同一の施設を希望した場合、「既にきょうだいが施設・事業を利用している場合で、そのきょうだいが利用している同一の施設・事業の利用を申請する場合」におけるランクアップ及び調整指数4は付与されませんでした。

こういった事例も含め、きょうだいで同一の園を利用したいという希望が叶いやすくなるよう、令和6年4月からは、きょうだいが同時に同一の保育所等を申請する場合にも、ランクアップ及び調整指数4が付与されるよう、基準改正に向けた準備を進めております。

 

今回の改正は同園を増やすのは表向きの理由で、諸条件によって優先度が異なっていたきょうだい児の扱いをフラットにする(ただし育休退園除く)という趣向を強く感じます。これがいいかどうかはパブコメにあったとおり同園率がどうなっていくかによって決まるので静観するしかないと思うのですが、別の観点としてこの改正によって入園可否の予見可能性がきょうだい児であってもかなり低くなっています。1番ストレスが増えたのは在園児で下の子を入れるつもりだった家庭だと思うのですが、改正前も改正後も本当に割を食っているのは1人目家庭である気がしています。

この辺について川崎市パブコメには意見があったのですが、横浜市パブコメには意見が一切なく(というか人数に10倍以上差をつけられている)、明らかに保活1人目の層にパブコメの情報が届いていません。今回の改正内容は就労ランクがBでも同時同園申請のきょうだい申請なら認可外加点をつけたAランク1人目よりも優先して入所が決まるという内容なので、何の意見もないというのは正直びっくりでした。元から在園児きょうだいには抜かされていたというのもあるかもしれませんし、9人しか意見を出していないなら仕方ないのですが。

最後はいつもそれかい、という結論なのですが、申込人数ではなくボーダーのランクと調整指数を公表すべきだと思います。そうすれば入る可能性の低い上に近くもない園を1人目の保活で何園も見る必要はなく、在園児も前年の状況を確認することで、少しはストレスが少なくなる層もあると思いますから。